WEB ANALYTICS IMPROVEMENT GAME

公式ルールブック

AI比較・活用型
実践シミュレーション
2026.5.20|制作:KozyWorks

WEB ANALYTICS IMPROVEMENT GAME
AI比較・活用型 実践シミュレーション
公式ルールブック(改訂版)

Created by KozyWorks

Educational Use Welcome
See LICENSE.md for details.

1. ゲームの目的

本ゲームは、ウェブ解析士マスター研修における

「改善施策立案」領域を強化するために設計された、

実践型シミュレーションプログラムです。

現行のマスター研修では分析力の習得に重点が置かれている一方、

実務で求められる以下の能力を体系的に育成する機会が不足しています。

本ゲームでは、

「データ → 課題 → 施策 → KPI → 売上」

の改善プロセスを、ターン制の意思決定として体験することで、

これらの能力を実践的に習得することを目的としています。

参加者はチームで協力し、

変動する市場環境(トレンド)および競争環境(3C)の中で、

最適な課題設定と施策選択を行い、

限られたターン内で売上改善を実現することを目指します。

本プログラムは、単なる知識の理解にとどまらず、

「実務で使える判断力」を養成することを主眼とした

新しい研修モデルです。

■ AI時代の意思決定訓練

本ゲームは、

「AIと人間を比較するゲーム」ではありません。

AI時代において、

という意思決定プロセスそのものを、

学習対象としています。

本ゲームでは、

AIを「答えを出す存在」として扱うのではなく、

意思決定を支援するパートナーとして扱います。

そのため、

AIを活用する側の人間に求められる、

を、実践的に訓練することを目的としています。

2. 世界観とストーリー

あなたたちはウェブ解析士チーム。

売上に悩むクライアント企業から依頼が届きます。

「広告費は増えているのに売上が伸びない」
「どこが悪いのかわからない」
「改善したいが予算が限られている」

本サイトは、1年前までは安定した成果を出していました。

当時の主要KPIは以下の通りです。

■ 1年前(正常時)のKPI(基準値)

指標数値補足
一般流入9,000SEO・SNS・口コミなどによる流入
広告流入3,000広告による流入
総流入12,000一般流入+広告流入
離脱0.50適正水準
回遊1.8比較検討がされている
CVR0.012現実的な基準
平均注文額(AOV)4,500円標準的
CPC40円広告1クリックあたりの単価
広告費120,000円広告流入 × CPC
売上約58万円本ゲームの計算式に基づく参考値

しかし現在、状況に変化が生まれています。

その詳細は、選択するミッションごとに異なります。

あなたたちはウェブ解析士として、

この「正常時の状態」を基準として、

現状とのズレを見極め、改善を行う必要があります。

限られたターンの中で、

ことが求められます。

3. 使用するカード

■ 課題カード(赤)

サイトの“真因”候補。議論して1つ選ぶ。

■ ミッションカード(青)

課題を解決するために選ぶカード。

■ 施策カード(緑)

改善施策。

■ トレンドカード(オレンジ)

市場・季節・外部環境の変化(マクロ)

■ 3Cカード(オレンジ)

競合・自社要因(ミクロ)

■ スキルカード

プレイヤーのスキルを上げるカード。

研修を受けて腕を磨く。

スキルによって、効果が発動するターンが違います。

ミッション内容や現在の状況を踏まえ、

どのタイミングで効果を活かすかを考えて選択します。

カード例(サンプル)

以下はルールブック掲載用の見本カードです。数値・内容はすべてダミーです。

Q00 課題カード

購入直前の離脱が多い

課題

商品には関心があるものの、購入手続きに進む前に離脱している。

見るべきKPI

離脱 0.62 回遊 1.4 CVR 0.006 AOV 4200

考える視点

不安解消、導線改善、決済前の心理的障壁を検討する。

M00 ミッションカード

成長途中のECサイト

ミッション

売上拡大とCPA改善を両立する。

初期状態

一般流入 7000 広告流入 3000 総流入 10000 離脱 0.58 回遊 1.5 CVR 0.007 AOV 4000 CPC 60

強み・弱み

一般流入 1.10 離脱 1 回遊 0.95 CVR 1 AOV 1 CPC 1.05
A00 施策カード

商品ページ導線の改善

効果

一般流入 0 離脱 -0.03 回遊 0.08 CVR 0.0008 AOV 0 CPC 0

内容

商品比較、関連商品、レビュー導線を見直し、購入前の迷いを減らす。

コスト

2

T00 トレンドカード

季節需要が高まる

効果

一般流入 500 離脱 0 回遊 0.02 CVR 0.0004 AOV 100 CPC 0

内容

季節要因により検索需要と購買意欲が一時的に高まる。

影響

短期施策と在庫・訴求の連動が重要になる。

C00 3Cカード

顧客の価格感度が上昇

3C分類

Customer

効果

一般流入 0 離脱 0.01 回遊 0 CVR -0.0003 AOV -200 CPC 0

影響

値下げ以外の価値訴求やセット販売の設計が問われる。

S00 スキルカード

仮説検証ミーティング

効果

このターンの施策選択前に、KPIの優先順位を1つ見直すことができる。

使用タイミング

施策カードを選択する前。

狙い

思いつきではなく、根拠をもった意思決定を促す。

© KozyWorks / WEB ANALYTICS IMPROVEMENT GAME

4. HumanプレイヤーとAIオペレーター

■ HumanプレイヤーとAIオペレーターの学習テーマ

役割主な目的鍛えられる能力主な思考
HumanプレイヤーKPIを改善し売上を伸ばす仮説構築・施策立案・優先順位設計「どの施策を選ぶべきか」
AIオペレーターAIを活用して改善提案を引き出す情報整理・問い設計・AI評価「AIへ何を伝えるべきか」

Humanプレイヤーは、

KPIと施策の関係を理解し、

限られたターンの中で最適な改善を考えます。

一方、AIオペレーターは、

AIへどの情報を渡し、

どのように質問することで、

より良い提案を引き出せるかを考えます。

本ゲームでは、

両方の役割を経験することで、

を総合的に学習することを目的としています。

■ AIオペレーターの役割

AIオペレーターの役割は、

AIへ答えを求めることではありません。

現在の状況を整理し、

を設計する役割です。

AIへ与える情報量が少なすぎる場合、

AIは適切な提案を行えません。

逆に、

などを与えすぎると、

AIは単なる計算機になってしまいます。

そのため本ゲームでは、

を中心にAIへ伝え、

AI自身に施策の意味や影響を推測させます。

■ アクションAI考察メモ

各ターンでは、Humanプレイヤーが施策を検討する際に、

「アクションAI考察メモ」を利用して、4から5つの施策を候補として記録します。

この欄は、

として利用します。

候補施策は、プルダウンから複数を選択します。

AIオペレーターは、

アクションAI考察メモから自動生成されたプロンプトを参照しながら、

AIへ状況を説明します。

■ 推奨プロンプト(例)

AIオペレーターは、

現在の状況を整理し、

AIへ適切な情報を伝える必要があります。

以下は、本ゲームにおける

推奨プロンプトの一例です。

ただし、

この形式が唯一の正解ではありません。

AIへ何を伝えるべきか、

どの粒度で整理するべきかも、

本ゲームの重要な学習対象です。

あなたはウェブ解析士として、
ECサイト改善の提案を行ってください。

【現在の状況】
・ミッション:
・現在ターン:

【現在KPI】
・一般流入:
・広告流入:
・離脱率:
・回遊:
・CVR:
・AOV:
・CPC:
・売上:
・広告費:
・利益:

【現在の戦略】
・集客重視型

【候補施策】
・A01 SEO強化
・A03 広告出稿拡大
・A08 ページ速度改善
・A13 LP改善

この中から、
次ターンで選ぶべき施策を
2つ提案してください。

また、
以下の観点で理由も説明してください。

・どのKPI改善を狙っているか
・売上への影響
・広告費への影響
・リスク

5. 難易度と活用目安

レベル思考内容活用目安
初級KPIと施策の関係を理解する企業研修・入門
初中級優先順位を考えるウェブ解析士
中級仮説構築と検証を行うウェブ解析士〜上級ウェブ解析士
上級戦略判断・複数解を扱う上級ウェブ解析士〜マスター
最難関構造理解と優先順位設計を行うウェブ解析士マスター

ウェブ解析士マスターを目指す研修では、

現在のスキルレベルに合わせて安全な難易度を選ぶのではなく、

「一段上の難易度」に挑戦することを推奨します。

6. 推奨プレイ方法

本ゲームは、2回のプレイを前提としています。

■ 役割交代を推奨

受講者のみで実施する場合は、

1回目と2回目で、

を交代することを推奨します。

両方の立場を経験することで、

を総合的に学習できます。

本ゲームでは、

「AIに答えを出させること」

ではなく、

「AIを活用しながら意思決定すること」

を重視しています。

■ 1回目

1回目は、うまくいかなくてもかまいません。

むしろ、迷いや失敗を通じて、改善提案に必要な視点を確認します。

■ 2回目

2回目は、同じミッションで再挑戦するか、

難易度を一段上げて実施することを推奨します。

7. ゲームの流れ

■ HumanプレイヤーとAIオペレーターのゲーム進行

タイミングHumanプレイヤーAIオペレーター
Turn0KPIを確認し、課題カードとミッションカードを選択するHuman側の課題・ミッション・初期KPIを把握する
各ターン開始トレンドカード・3Cカードを確認するHuman側と同じ環境変化を確認する
状況分析KPIの変化を見ながら課題を分析するHuman側の状況整理を確認する
候補施策検討施策一覧の中から候補施策を検討するHuman側が検討した候補施策を確認する
アクション考察メモ候補施策や検討内容をメモするメモ内容をもとにAIへ渡す情報を整理する
AI活用(必要に応じて)AIを使わず自分たちで判断するAIへ状況・KPI・候補施策を説明する
施策決定候補施策から最終的に2施策を選択するAI提案を取得し、AI側の2施策を決定する
KPI更新選択施策によるKPI変化を確認するAI選択時のKPI変化を確認する
Compare確認HumanとAIの結果差分を確認するHumanとAIの判断差分を確認する
振り返りなぜその施策を選んだかを振り返るAIへ何を伝えるべきだったかを振り返る

■ HumanとAIを比較する目的

本ゲームにおけるAI比較は、

「AIと勝負すること」を目的としていません。

重要なのは、

を比較することです。

本ゲームでは、

の両方を学習対象としています。

そのため、

AI提案をそのまま採用する必要はありません。

むしろ、

を発見することを重視しています。

8. KPI更新ルール(重要)

KPIは以下の順序で更新する。

① トレンドカード適用

② 3Cカード適用

③ 施策カード適用

④ (①+②+③)×チーム属性

※流入関連KPIは以下を個別に更新する。

9. KPI定義

■ 流入

本ゲームでは流入を以下の2つに分けて扱う。

総流入 = 一般流入 + 広告流入

■ 離脱

訪問後に離脱する割合(0〜1で管理)

■ 回遊

サイト内回遊のページ数

■ CVR

コンバージョン率(0〜1で管理)

■ 平均注文額(AOV)

1回の購入あたりの平均売上(円)

■ CPC

広告1クリックあたりの単価

10. KPI計算式

■ 商品ページ到達数

商品ページ到達数 =

(一般流入 + 広告流入)×(1 - 離脱)× 回遊

■ CV数

CV数 =

商品ページ到達数 × CVR

■ 売上

売上 =

CV数 × AOV

■ 広告費(CPCモデル)

広告費 =

広告流入 × CPC

※CPCは初期状態では固定値または未設定とし、

トレンドカード・3Cカード・施策カードにより変動する。

■ CPA

CPA =

広告費 ÷ CV数

■ 広告費率

広告費率 =

広告費 ÷ 売上

11. 勝利条件

■ メイン勝利条件

■ 評価観点

■ サブ評価

ゲームの目的によって評価を変える。

12. ファシリテーター向け補足

■ 流入構造を分けて考える

広告流入と一般流入の違いを意識させることが重要。

特に、

「流入を増やす=広告費が増える」

と誤解しやすいため、

施策の種類とコスト構造を区別して考えさせる。

SEO・コンテンツ・口コミは一般流入、

広告施策は広告流入として扱う。

13. 付録

■ プレイシート

ターンごとのKPIを記録

■ 評価シート

理解度チェック

■ 振り返りワーク

改善ストーリーの言語化

■ 本ゲームに正解はありません

本ゲームでは、

唯一の正解となる改善施策は存在しません。

同じ状況でも、

によって、

異なる戦略と結果が生まれます。

重要なのは、

「なぜその判断を行ったのか」を説明できることです。

本ゲームでは、

結果だけではなく、

意思決定プロセスそのものを学習対象としています。