WEB ANALYTICS IMPROVEMENT GAME
AI比較・活用型 実践シミュレーション
公式ルールブック(改訂版)
Created by KozyWorks
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1. ゲームの目的
本ゲームは、ウェブ解析士マスター研修における
「改善施策立案」領域を強化するために設計された、
実践型シミュレーションプログラムです。
現行のマスター研修では分析力の習得に重点が置かれている一方、
実務で求められる以下の能力を体系的に育成する機会が不足しています。
- 不確実性下での意思決定
- 外部環境を踏まえた改善提案
- クライアントワークの疑似体験
- AIを活用した改善プロセス
- KPI改善のストーリー構築
本ゲームでは、
「データ → 課題 → 施策 → KPI → 売上」
の改善プロセスを、ターン制の意思決定として体験することで、
これらの能力を実践的に習得することを目的としています。
参加者はチームで協力し、
変動する市場環境(トレンド)および競争環境(3C)の中で、
最適な課題設定と施策選択を行い、
限られたターン内で売上改善を実現することを目指します。
本プログラムは、単なる知識の理解にとどまらず、
「実務で使える判断力」を養成することを主眼とした
新しい研修モデルです。
■ AI時代の意思決定訓練
本ゲームは、
「AIと人間を比較するゲーム」ではありません。
AI時代において、
- AIへ何を伝えるか
- どのように問いを立てるか
- AIの提案をどう評価するか
- 最終的に何を採用するか
という意思決定プロセスそのものを、
学習対象としています。
本ゲームでは、
AIを「答えを出す存在」として扱うのではなく、
意思決定を支援するパートナーとして扱います。
そのため、
AIを活用する側の人間に求められる、
- 情報整理力
- 問い設計力
- AI提案の解釈力
- 最終判断力
を、実践的に訓練することを目的としています。
2. 世界観とストーリー
あなたたちはウェブ解析士チーム。
売上に悩むクライアント企業から依頼が届きます。
「広告費は増えているのに売上が伸びない」
「どこが悪いのかわからない」
「改善したいが予算が限られている」
本サイトは、1年前までは安定した成果を出していました。
当時の主要KPIは以下の通りです。
■ 1年前(正常時)のKPI(基準値)
| 指標 | 数値 | 補足 |
|---|---|---|
| 一般流入 | 9,000 | SEO・SNS・口コミなどによる流入 |
| 広告流入 | 3,000 | 広告による流入 |
| 総流入 | 12,000 | 一般流入+広告流入 |
| 離脱 | 0.50 | 適正水準 |
| 回遊 | 1.8 | 比較検討がされている |
| CVR | 0.012 | 現実的な基準 |
| 平均注文額(AOV) | 4,500円 | 標準的 |
| CPC | 40円 | 広告1クリックあたりの単価 |
| 広告費 | 120,000円 | 広告流入 × CPC |
| 売上 | 約58万円 | 本ゲームの計算式に基づく参考値 |
しかし現在、状況に変化が生まれています。
その詳細は、選択するミッションごとに異なります。
あなたたちはウェブ解析士として、
この「正常時の状態」を基準として、
現状とのズレを見極め、改善を行う必要があります。
限られたターンの中で、
- データを読み
- 課題を特定し
- 施策を選び
- 改善を積み重ねる
ことが求められます。
3. 使用するカード
■ 課題カード(赤)
サイトの“真因”候補。議論して1つ選ぶ。
■ ミッションカード(青)
課題を解決するために選ぶカード。
- 初期データが与えられる
- 強みと弱みとして、チーム属性が補正値として与えられる
- 補正値は施策ごとに決められた数値に補正がかかる
- ミッションごとに難易度が設定されている
■ 施策カード(緑)
改善施策。
- 各ターン:合計コスト4まで選択可能 (施策は2つまで)
- 複数施策を組み合わせた戦略設計を行う
- 施策の詳細はHTML一覧を参照
■ トレンドカード(オレンジ)
市場・季節・外部環境の変化(マクロ)
■ 3Cカード(オレンジ)
競合・自社要因(ミクロ)
- Competitor(競合)
- Company(自社)
- Customer(顧客)
■ スキルカード
プレイヤーのスキルを上げるカード。
研修を受けて腕を磨く。
スキルによって、効果が発動するターンが違います。
ミッション内容や現在の状況を踏まえ、
どのタイミングで効果を活かすかを考えて選択します。
4. HumanプレイヤーとAIオペレーター
■ HumanプレイヤーとAIオペレーターの学習テーマ
| 役割 | 主な目的 | 鍛えられる能力 | 主な思考 |
|---|---|---|---|
| Humanプレイヤー | KPIを改善し売上を伸ばす | 仮説構築・施策立案・優先順位設計 | 「どの施策を選ぶべきか」 |
| AIオペレーター | AIを活用して改善提案を引き出す | 情報整理・問い設計・AI評価 | 「AIへ何を伝えるべきか」 |
Humanプレイヤーは、
KPIと施策の関係を理解し、
限られたターンの中で最適な改善を考えます。
一方、AIオペレーターは、
AIへどの情報を渡し、
どのように質問することで、
より良い提案を引き出せるかを考えます。
本ゲームでは、
両方の役割を経験することで、
- 改善提案力
- AI活用力
- 意思決定力
を総合的に学習することを目的としています。
■ AIオペレーターの役割
AIオペレーターの役割は、
AIへ答えを求めることではありません。
現在の状況を整理し、
- どの情報をAIへ渡すか
- どのように問いを立てるか
- AI提案をどう評価するか
を設計する役割です。
AIへ与える情報量が少なすぎる場合、
AIは適切な提案を行えません。
逆に、
- KPI変動値
- 内部補正値
- ゲーム内部の数値ロジック
などを与えすぎると、
AIは単なる計算機になってしまいます。
そのため本ゲームでは、
- 現在のKPI
- 現在の戦略
- 候補となる施策
を中心にAIへ伝え、
AI自身に施策の意味や影響を推測させます。
■ アクションAI考察メモ
各ターンでは、Humanプレイヤーが施策を検討する際に、
「アクションAI考察メモ」を利用して、4から5つの施策を候補として記録します。
この欄は、
- 人間側の検討記録
- AIオペレーターとの共有
- AIへの指示整理
として利用します。
候補施策は、プルダウンから複数を選択します。
AIオペレーターは、
アクションAI考察メモから自動生成されたプロンプトを参照しながら、
AIへ状況を説明します。
■ 推奨プロンプト(例)
AIオペレーターは、
現在の状況を整理し、
AIへ適切な情報を伝える必要があります。
以下は、本ゲームにおける
推奨プロンプトの一例です。
ただし、
この形式が唯一の正解ではありません。
AIへ何を伝えるべきか、
どの粒度で整理するべきかも、
本ゲームの重要な学習対象です。
あなたはウェブ解析士として、
ECサイト改善の提案を行ってください。
【現在の状況】
・ミッション:
・現在ターン:
【現在KPI】
・一般流入:
・広告流入:
・離脱率:
・回遊:
・CVR:
・AOV:
・CPC:
・売上:
・広告費:
・利益:
【現在の戦略】
・集客重視型
【候補施策】
・A01 SEO強化
・A03 広告出稿拡大
・A08 ページ速度改善
・A13 LP改善
この中から、
次ターンで選ぶべき施策を
2つ提案してください。
また、
以下の観点で理由も説明してください。
・どのKPI改善を狙っているか
・売上への影響
・広告費への影響
・リスク
5. 難易度と活用目安
| レベル | 思考内容 | 活用目安 |
|---|---|---|
| 初級 | KPIと施策の関係を理解する | 企業研修・入門 |
| 初中級 | 優先順位を考える | ウェブ解析士 |
| 中級 | 仮説構築と検証を行う | ウェブ解析士〜上級ウェブ解析士 |
| 上級 | 戦略判断・複数解を扱う | 上級ウェブ解析士〜マスター |
| 最難関 | 構造理解と優先順位設計を行う | ウェブ解析士マスター |
ウェブ解析士マスターを目指す研修では、
現在のスキルレベルに合わせて安全な難易度を選ぶのではなく、
「一段上の難易度」に挑戦することを推奨します。
6. 推奨プレイ方法
本ゲームは、2回のプレイを前提としています。
■ 役割交代を推奨
受講者のみで実施する場合は、
1回目と2回目で、
- Humanプレイヤー
- AIオペレーター
を交代することを推奨します。
両方の立場を経験することで、
- 人間としての意思決定
- AIを活用する側の思考
- AIへの問い設計
を総合的に学習できます。
本ゲームでは、
「AIに答えを出させること」
ではなく、
「AIを活用しながら意思決定すること」
を重視しています。
■ 1回目
- 現状の思考で取り組む
- 意思決定の難しさを体験する
- KPIがどのように連動するかを理解する
1回目は、うまくいかなくてもかまいません。
むしろ、迷いや失敗を通じて、改善提案に必要な視点を確認します。
■ 2回目
- 1回目の振り返りを踏まえて再挑戦する
- より構造的に課題を捉える
- 施策の優先順位を明確にする
2回目は、同じミッションで再挑戦するか、
難易度を一段上げて実施することを推奨します。
7. ゲームの流れ
■ HumanプレイヤーとAIオペレーターのゲーム進行
| タイミング | Humanプレイヤー | AIオペレーター |
|---|---|---|
| Turn0 | KPIを確認し、課題カードとミッションカードを選択する | Human側の課題・ミッション・初期KPIを把握する |
| 各ターン開始 | トレンドカード・3Cカードを確認する | Human側と同じ環境変化を確認する |
| 状況分析 | KPIの変化を見ながら課題を分析する | Human側の状況整理を確認する |
| 候補施策検討 | 施策一覧の中から候補施策を検討する | Human側が検討した候補施策を確認する |
| アクション考察メモ | 候補施策や検討内容をメモする | メモ内容をもとにAIへ渡す情報を整理する |
| AI活用 | (必要に応じて)AIを使わず自分たちで判断する | AIへ状況・KPI・候補施策を説明する |
| 施策決定 | 候補施策から最終的に2施策を選択する | AI提案を取得し、AI側の2施策を決定する |
| KPI更新 | 選択施策によるKPI変化を確認する | AI選択時のKPI変化を確認する |
| Compare確認 | HumanとAIの結果差分を確認する | HumanとAIの判断差分を確認する |
| 振り返り | なぜその施策を選んだかを振り返る | AIへ何を伝えるべきだったかを振り返る |
■ HumanとAIを比較する目的
本ゲームにおけるAI比較は、
「AIと勝負すること」を目的としていません。
重要なのは、
- Humanはなぜその施策を選んだのか
- AIはなぜ別の施策を提案したのか
- AIへどの情報を渡したか
- AI提案をどのように解釈したか
を比較することです。
本ゲームでは、
- Human側の意思決定力
- AIオペレーター側の問い設計力
の両方を学習対象としています。
そのため、
AI提案をそのまま採用する必要はありません。
むしろ、
- AIとHumanの違い
- AIの得意な視点
- Human側の思い込み
- 情報不足によるAI提案の偏り
を発見することを重視しています。
8. KPI更新ルール(重要)
KPIは以下の順序で更新する。
① トレンドカード適用
② 3Cカード適用
③ 施策カード適用
④ (①+②+③)×チーム属性
※流入関連KPIは以下を個別に更新する。
- 一般流入
- 広告流入
9. KPI定義
■ 流入
本ゲームでは流入を以下の2つに分けて扱う。
- 一般流入(SEO・SNS・口コミなど)
- 広告流入(広告による流入)
総流入 = 一般流入 + 広告流入
■ 離脱
訪問後に離脱する割合(0〜1で管理)
■ 回遊
サイト内回遊のページ数
■ CVR
コンバージョン率(0〜1で管理)
■ 平均注文額(AOV)
1回の購入あたりの平均売上(円)
■ CPC
広告1クリックあたりの単価
10. KPI計算式
■ 商品ページ到達数
商品ページ到達数 =
(一般流入 + 広告流入)×(1 - 離脱)× 回遊
■ CV数
CV数 =
商品ページ到達数 × CVR
■ 売上
売上 =
CV数 × AOV
■ 広告費(CPCモデル)
広告費 =
広告流入 × CPC
※CPCは初期状態では固定値または未設定とし、
トレンドカード・3Cカード・施策カードにより変動する。
■ CPA
CPA =
広告費 ÷ CV数
■ 広告費率
広告費率 =
広告費 ÷ 売上
11. 勝利条件
■ メイン勝利条件
- 売上が目標値を超えること
- 広告費率が20%以内であること
■ 評価観点
- AI提案との差分分析
- 戦略の一貫性
- 改善ストーリー
■ サブ評価
ゲームの目的によって評価を変える。
- CVR改善率
- CPA改善
- 戦略の一貫性
- 1回目から2回目への改善度
12. ファシリテーター向け補足
■ 流入構造を分けて考える
広告流入と一般流入の違いを意識させることが重要。
特に、
「流入を増やす=広告費が増える」
と誤解しやすいため、
施策の種類とコスト構造を区別して考えさせる。
SEO・コンテンツ・口コミは一般流入、
広告施策は広告流入として扱う。
13. 付録
■ プレイシート
ターンごとのKPIを記録
■ 評価シート
理解度チェック
■ 振り返りワーク
改善ストーリーの言語化
■ 本ゲームに正解はありません
本ゲームでは、
唯一の正解となる改善施策は存在しません。
同じ状況でも、
- どの課題を重視するか
- どのKPIを優先するか
- AIへ何を伝えるか
によって、
異なる戦略と結果が生まれます。
重要なのは、
「なぜその判断を行ったのか」を説明できることです。
本ゲームでは、
結果だけではなく、
意思決定プロセスそのものを学習対象としています。